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新型コロナに関する提言

2021.01.08

海老名市医師会 会長 髙橋裕一郎
海老名市医師会 新型コロナ対策担当 山田 博之

市民の皆様に、日ごろ医療体制や医療政策に対してご理解いただき有り難うございます。また、市民の方にはいろいろな形で医療従事者を応援していただき、勇気をもらい感謝しています。

今回は感染拡大にともない、新型コロナの対策を通じて市民の皆様に理解していただきたいことをお伝えします。
都市部から郊外の病院のコロナ対応の入院ベッドも満床となってきて、医療崩壊と言う言葉がニュースに出てきていますが、それはどんな事態でしょうか?

酸素吸入などが必要な中等症の方は対応病院に入院となり、人工呼吸器などが必要な重症になると大学などの重装備の病院に転送され入院します。(軽症でもリスクがある方が重症化するのを確率的に見込んで予防的に入院することもあります。)満床になりこれ以上新型コロナの患者さんで入院が必要のある方が出来ない状態。これが医療崩壊の第一段階と考えます。

第二段階は、新型コロナ診療を担当する医師や看護師、その他のスタッフが新型コロナ感染や疲労で仕事ができなくなり、他の部署にいた代わりの人も使い切ってしまった状態です。他の部署の診療機能も維持できなくなるので、救急業務も縮小となり、心筋梗塞や脳卒中などの急性疾患にも対応が難しくなります。大地震の時の災害時医療ぐらい厳しい状態です。

これまでの、海外から見ると日本の医療制度のおかげで治療へのアクセスが平等であり、治療効果が平均的で安定していると言われています。このような、いつでも受診して治療を受けられる体制が大きく揺らぎ、治療を受けられるかどうかは運に大きく左右されるようになります。

高度医療体制はギリギリの状態ですので、崩壊するかどうかは新型コロナの患者さんの「数」で決まってしまいます。医療では発生数はコントロールができません、皆さんの行動が決めるのです。
このことを明確にきちんと説明している報道が少なく感じているので、今後の動向について心配しています。医療崩壊の進行を避けるためには、ひとりひとりがどう生活したら良いのかもう一度考えてみていただきたいのです。3密は基本でもうご承知と思いますので、もっと日常にわかりやすく簡単にすると



1、会話をする時は必ずマスクをしてください。

2、医療が逼迫している今は、不要な外出や会食や飲み会は控えてください。

3、手洗い、アルコール消毒を食事や飲水の前に行ってください。



の3つになります。

新型コロナウイルス感染が疑われる人がいる場合の家庭内の注意事項はこちら


行動していただける人が多ければ多いほど、感染拡大の収束が早くなります。

高齢者や重い持病のある方がハイリスクとなります。御家庭の医療を維持するために、地域医療を一緒に守って行きたいと思います。


海老名市長との共同メッセージはこちら

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